|
本家本元のオペラ全曲が手に入った! 昭和51年7月のことである。
大使館のクルシカパさんは、前々から頼んでいたオペラのレコードを故国で手に入れて、
東京へ帰任していた。 渡部は 早速、軽部に届けた。
《オペラ全曲のレコードの内容》
| 題 名 |
歌劇「ニコラ・シュービッチ・ズリーンスキー」 三幕8場 |
| 原 作 |
テオドール ケルナー 作 曲 イヴァン ザイツ |
| 作 詞 |
フーゴ バダリッチ |
| 指 揮 |
ミラン ザックス |
| 合唱指揮 |
スタンコ シュミニッチ |
| 演 奏 |
ザグレブ・クロアチア国立歌劇場 独唱者・管弦楽団・合唱団 |
| 発 売 |
ザグレブ ユーゴートン・レコード |
|

作曲 イヴァン ザイツ |

作詞 フーゴ バダリッチ |
1919年にチェコ軍兵士からもらった、あのときから57年。本場のウ ボイを初めて耳にした軽部の胸中は、察するに余りある。
再び、クルシカパさんに会った渡部は、改めて歌詞の意味について色々と質問した。
クルシカパさんはレコードの 解説書を読みながら、親切に答えてくれた。
かくて、歌詞については、英訳の決定版が完成した。しかも、その出典、背景からオペ
ラの全容に至るまで判明したのである。ルーツ探索の旅は、長くてきびしかった。
しかし、また登るべき次の峰が見えてきた。オペラ全曲の楽譜を手に入れたい、オペラ
をザグレブで観劇したい、いまに残る史跡を訪れたい、そして生まれ故郷でウ ボイを歌
いたい等々、探索の旅はまだまだ続く。
|